シニア婚と相続トラブル
2024/02/08
今回はシニア婚と相続でのトラブルについて解説していきます。
近年シニア婚が増加しています。結婚の晩婚化だけでなく、前の配偶者が亡くなったあとに再婚する件数も増加しています。将来への不安や寂しさから新しいパートナーが欲しいと考える人が増えるのでしょう。
ですが、シニア婚には若い頃にはない結婚のリスクがあります。特に相続との相性が悪くもめやすいです。なぜかというと、晩年になってからの結婚は、以前の家族が築いた財産や人間関係に新参者を呼び込む行為として他の家族にみなされやすいからです。
例えば前妻を亡くしたAさん(成人済みの子供Bさんがいる)がCさんと(成人済みの子供Dさんがいる)再婚する場合、Bさんは相続の観点から反対する可能性が高いです。
なぜかというと、AさんがBさんよりも先に亡くなると再婚相手のCさんが法定相続人に加わります。再婚前はAさんの遺産の全てが自分のものになったのに、Aさんが再婚すると半分になってしまう。
「うちの家族にかぎって・・・」と思われるかもしれませんが、お金が絡むと豹変するのが人間です。
さらに、Cさんが亡くなる二次相続で、CさんとBさんの間で養子縁組がなされていなければ、Cさんの財産はAさんからの相続分を含めてDさんらCさん親族に相続されます。
これはあくまでAさんが先に亡くなった場合であり、亡くなる順番によっては両家にこうした面倒事が起こる可能性があるのです。