親から相続した売れない土地をどうすればいいか?
2024/10/23
今回は「親から相続した売れない土地をどうすればいいか?」について解説していきます。
近年田舎の親が持つ山や田といった売れない土地を相続したくないという声が高まっています。木々や斜面の管理をするための手間・費用がかかります。固定資産税もかかってきます。こうしたどうにもならない土地をどうしたらよいのか見ていきましょう。
1 自治体へ寄付する
手段としてはありますが、これはほぼ不可能と見ていいでしょう。実務上は寄付を申し出ても自治体が寄付を受け入れることはありません。なぜなら、自治体も管理コストのかかる土地を持ちたくはないですし、その土地を受け取ってしまうと本来発生したはずの固定資産税も減収してしまうからです。
2 相続発生時に放棄する
いらない土地だけでなく現金など他の財産も放棄する必要があります。ただし、相続人全員が相続放棄してしまうと最後に放棄する人が管理責任を負うことになるため、根本的な解決にはなりません。
3 不動産管理業者に引き取ってもらう
価値がない不動産を引き取ってくれる業者を探すのが大変です。高額な引取料がかかる場合もあります。それを了承することができれば一番現実的な解決方法です。
4 相続土地国庫帰属制度
いらない土地を国が引き取ってくれる制度です。しかし、条件がかなり厳しく「土地の管理が難しくない」「10年分の管理費を予納する必要がある」他多数の難しい条件が課されています。
不要な土地の管理や放棄は難しいですが、かといって相続登記をしないことはメリット以上にデメリットが大きいです。どうにもならない土地を相続してしまったら、きちんと相続登記をした上で対処していきましょう。