家族信託をご検討中の方へ
2024/01/09
今回は家族信託を検討している方にまず考えていただきたいことについて解説していきます。
家族信託の組成には非常に時間がかかる場合があります。そのことをまず念頭においていただきたいのです。1ヶ月程度で完了する場合から、半年ほど時間がかかる場合など、ケースバイケースでかかる時間に大きく差があります。
というのも、家族信託を設計するにあたっては、依頼者の全体像を把握したうえで各専門家と連携をとる必要があるのです。
家族信託は相続後の資産承継だけでなく、生前の財産管理についても検討していきます。そのため、相談者の家族関係・資産状況・財産管理・遺産承継・相続税対策などをどうするのか、依頼者の意思を聞きながら全体像を把握していく必要があります。1人の専門家では完結がむずかしいため、様々な専門家の協力が必要です。司法書士や税理士はもちろんのこと、生命保険・不動産・任意後見・遺言などに精通する専門家も必要になることがあります。窓口となる専門家が依頼者の意思や現状を聞き、そこから必要とあれば各種専門家に橋渡しをしていきます。
シンプルな家族信託の構成であれば比較的短い時間で組成は終わりますが、金融機関や公証役場、その他関係者との調整が必要な場合は長く時間がかかると考えておきましょう。